2012年7月8日日曜日

たかが英語!

たかが英語!
三木谷浩史著
講談社

賛否両論巻き起こった楽天の英語化宣言から2年。 これは、英語が苦手な日本人に送る、三木谷氏の応援歌だ!!



私は、5年ほどアジアに住んでいた。
当時の、聞くも涙語るも涙の英語にまつわる恥ずかしい苦労話は山ほどあるが、原稿用紙2000枚位になってしまうので、ここでは割愛しよう。
だから、「たかが英語!」と一橋大卒業、その上ハーバードでMBAを取得している三木谷社長に言われても、素直に頷けないではないか。
しかし、個人的には、好む・好まざるに拘らず、英語の習得は必然であるとは考えている。

将来的に日本のGDPシェアが低下することを考えると、「世界一のインターネットサービス企業になる」という目標を掲げている楽天にとっては、真のグローバル企業になる以外生き残る道はないのだ---。
そう考えた三木谷氏が、英語公用語化 を思いつき、どう実行していったかの過程が書かれている本である。

英語化に向けて、様々な工夫を凝らし社内体制を整え、社員をバックアップしていく。
一方、「英語ができない社員はダメな社員」という雰囲気が生まれないようにするなど、配慮も忘れない。

そうは言っても、不満を持ち、混乱する社員もたくさん出るだろう。
しかし、その都度制度の微調整を繰り返し、効果を上げていくのだ。

このプロジェクトにより、「自然と論理的な話し方を意識するようになる」「直接外国人とコミュニケーションをとることで、多大な恩恵を得られる」など、様々な嬉しい効果があったという。
また、「社内英語化」と宣言することにより、「楽天はグローバル企業になる」というメッセージを世に知らしめることにもなるのだ。

読み進めるうちに、英語に対するハードルがどんどん低くなっていくことに気付く。
特に、「グロービッシュ」で十分だという言葉には安心した。

楽天はブランドコンセプトの一つとして、「一致団結」を掲げているという。
そのため、一人の落伍者なく全員で目標に向かっていくのである。
まるで、英語 という団体競技に、チーム楽天 が一丸となって立ち向かう「スポ根物語」のようではないか。

他人事だと思うことなかれ。
私とて、趣味のダンスでマドンナのバックダンサーにでもスカウトされたら、英語が必要になるではないか。
英語とは関係のない仕事だからというあなたも、隣に日本語の話せないイケメン(美人)外国人が引っ越してきたらどうするのだ?
国際化の波は、もうすでに押し寄せているのだ。
そう考えると、自ずと英語学習にも熱が入るではないか!
三木谷氏も、そんな英語が苦手な私たちにエールを送っている、「たかが英語じゃないか!」と。

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