2011年11月6日日曜日

日本の女性風俗史

日本の女性風俗史
切畑 健編
紫紅社文庫


日本の女性は何を纏ってきたか。古墳時代から江戸時代までの女性の服飾をふんだんな写真で解説した本。


日本の女性は何を纏ってきたか。その服飾は時代ごとにさまざまな変容を遂げてきた。
日本女性の古墳時代から江戸時代までの服飾をふんだんな写真で解説している。

昭和59年に宮崎友禅生誕330年記念行事として「染織まつり」が行われた。
その際、古墳時代からの歴代服具を纏った行列を開催し、その記念図録が編まれた。
その時の図録を基にした改訂版がこの本。

昭和7,8年に作成された、下着・間着・帯などを揃えた歴代服具。
(誰が作成したかは不明。社団法人か?)
その保存されていた服具を基に、化粧・髪型も忠実に(一部忠実ではないらしいが)100名を超す女性が行列に参加した。
その時の写真が時代順に解説とともに掲載されている。

カラーで、髪型・化粧・小物など復元された写真を見られるのはとても貴重なのでは?
厳格な時代考証・復元を考えるとその意欲・負担・実現には感服させられる。

時代を追ってみていくと、
琉球の衣装・チマチョゴリと共通点が数多く見つけられる。
身幅が広くダボダボ感たっぷり。
袖も小袖が多い。
帯は狭い紐のようで、ゆったり着こなしている。
江戸時代に入ってからやっと今の着物のように帯で結び、きっちり感が出てくる。
など、色々わかって見ていて楽しい。

私は単に興味があり見て楽しく、なるほどと思うところがあるため購入したが、服飾を勉強している人・イラストを描く人・衣装の時代考証が必要な人には大変貴重な本だと思う。
見て楽しい度:★★
勉強になる度:★★★
参考になる度:★★★★

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