熊田 忠雄著
新潮社
江戸時代末期・日本人がアメリカ・ヨーロッパに行ったとき、見慣れない洋食を見て・食べてどう思ったのか?そんな観点から書かれた「洋食事始」
江戸時代末期・一般の武士たちは、とても質素だった。
一汁一菜か一汁二菜。
ご飯も玄米か麦混じり。
魚も月に3回。
お侍さんたちでそうであったら、庶民は推して知るべし。
そんな彼らが、外国に行ったら?
そんな興味から生まれたこの本。
日本食食べられないだろうから、船に山と日本食を積もうとして、断られる日本人。
獣の肉や油・脂のニオイに閉口する彼ら。
初めて見るフォーク→熊手の小さいものと表現する。
汚したり、こぼしたり、マナーも悪い。
残ったものをなんでも紙に包み、懐にしまっちゃう。
国賓級で接待されて、一流料理を供されても、食べられないお侍続出。
そんな想像すると笑ってしまうマンガチックな話が満載の本でした。
そんな彼らも、果物は味付けもせずそのまま食べるからか、大好評だったようです。
ジュースにして氷を浮かべれば、のどが渇いた彼らは大満足。
帰国後も後々まで語り合ったという。
私も、東南アジアに住んでいた時、ドリアンに何度も挑戦した。
でも、胃が沸騰するようで、寝込む始末。
フィジー大使館に行ったとき、地面に穴を掘って色々蒸し焼きにしてくれた。
わくわくしたが、食べたら、いまいち。
タロイモは、アレルギーなのか、喉が腫れてしまった。
アフリカの奥地の料理や、ゲテモノ系は食べる自信がない。
笑って読んでいたけど、彼らのことを笑う資格ないかもしれない。
「~御座候」文がたくさん出てくるところを除けば、読みやすい本でした。
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