2012年11月27日火曜日

こちらゆかいな窓ふき会社

こちらゆかいな窓ふき会社
ロアルド・ダール著
評論社

ワクワクがたくさん詰まった宝箱のような一冊。




 


ビリーの家の近くに3階建てのボロボロの空き家があった。
ある日、売りに出されたと思ったら、家の改装が始まった。
そして「はしご不要窓ふき会社!」という文字が。
なんとそこは、キリン・ペリカン・サルが始めた窓ふき会社だった!
ロアルド・ダールの楽しい児童書。

空き家の改装中、便器から風呂桶・家具・ミシンとありとあらゆる物が窓から放り出され、挙句の果ては階段や床板まで飛び出してくる。
不法投棄・環境破壊という言葉が頭をかすめるが、驚いている間もなくキリン・ペリカン・サルが登場する。

えー!えー!の連続ですぐにお話に引き込まれてしまう。
子供じゃなくても目をキラキラさせながら本をめくることだろう。

公爵から、宮殿よりも大きい豪邸の677枚ある窓を綺麗にするよう頼まれるが、
「上二つの階は届かないだろうから、やらなくていい。」って言われたって、
キリンの首にも、ペリカンのクチバシにも秘密があるんだから、簡単にきれいにしてしまう。

「チョコレート工場の秘密」のワンカのお菓子も出てくるし、
こうなったらいいなと頭の中で空想していた、夢の世界が実現する。
登場人物たちが飛び上がって喜ぶと、こちらまで嬉しくなる。

短いお話ながら、楽しい冒険をさせてくれる。
子供だけに独占させるのは勿体無い、ワクワクがいっぱい詰まった宝箱のような一冊だ。

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