2012年4月25日水曜日

人の心を自由に操る技術 ザ・メンタリズム

人の心を自由に操る技術 ザ・メンタリズム
メンタリスト DaiGo著
扶桑社

TVで見て度肝を抜かれた!そのパフォーマンスに魅かれて購入。やっぱり彼は魔法使いじゃないだろうか?



TVで著者が、人が紙に書いたことを当てるという見事なパフォーマンスを見た。
手品ではなく、メンタリズムによるものだという。
メンタリズムとは、心理学を中心に、運動力学、暗示、読筋術、観察眼、話法など様々な手法を取り入れてショーとして実現化する「アート」だとこの本では定義している。

著者は、物理情報工学科出身で、「全ての超常現象は科学で証明できる」と言い切る。
手品は、道具や仕組み、種を使うが、メンタリズムでは仕掛けをできるだけ使わない。
そして心理学は統計によるものなので、目の前の人に確実に当てはまるか分からないが、メンタリズムでは、目の前の人物を観察して当てるので確実性が高い。

そんな彼のことが気になって、書店で山積みされていたこの本を購入した。
冒頭には数ページグラビアが載っていて、ちょっと違和感を感じる。
そして、見出しに躍る「相手・仕事・恋愛を思いのままに操る」「コントロール」「誘導」「優位性」「テクニック」という言葉に、うさんくささと嫌悪感を抱いた。
人の心を操るなんて詐欺師か、政治家か。私はそんなことしたくない。
(じゃあこんな題名の本買うなっ!)

しかし本文を読むと、なるほどと納得することが多い。
詐欺師まがいの騙しのテクニックではなく、心理学、脳の働き、無意識など納得できる内容が書いてあった。
(私の心ももう彼に操作されているのかもしれないが)
コミュニケーションの達人を目指すのが目的なのだ。
でも、実際の場面で応用できるかどうかは別問題だろう。
微妙な目や筋肉の動きで判断するとか、冷静な観察眼と頭の回転の良さ、そして修行が必要な難しい手法だと思った。
でも、できる範囲で自分の生活に取り入れられるのではないか。
例えば、人のちょっとしたしぐさや表情からその場の空気を読むということは、私には必要かもしれない。
ただ、最後まで「テクニック」という言葉には馴染めなかった。

付属のDVDは、表紙にあるようなフォークの先をあちこちに曲げたり、人が選んだものを当てたりといったパフォーマンスとその解説を短くまとめたものだった。

見たら、実践したくなるではないか。
早速友人たちに、右手か左手に小物を持ってもらい、どっちに入っているか当てるというのをやってみた。
1/2の確率なのに、本に書いてあることを実践したのに、全て外れてしまった。
(すべて外れるというのも我ながら凄いと思うが)

次は、言われた通りの方法でスプーン曲げに挑戦してみる。
てこの原理を応用するだけで簡単らしい。
彼はいとも簡単にやってのけるのだが、・・・全く動かない。ちっとも曲がらない。
使い物にならなくなるかもと、いらないスプーンを選んだのに。

私の修行が足りないのか?
本当の手の内は見せないために、重要なことは書いていないのか?
凡人には本の内容を実践することはできないのか?
それとも、やっぱり彼は魔法使いなのかもしれない。

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