2012年4月11日水曜日

テルマエ・ロマエ Ⅰ~Ⅳ

テルマエ・ロマエⅠ~Ⅳ ヤマザキマリ著 エンターブレイン

古代ローマ人が現代日本に来たら・・・という設定のお風呂をテーマにしたコミック。マンガ大賞・手塚治文化賞短編賞受賞作品。



(Ⅰ~Ⅳあわせたレビューです。)

著者は、1967年生まれ。17歳で絵の勉強のためフィレンツェに渡る。イタリア人の夫と共にポルトガルを経て、現在シカゴ在住。

浴場設計技師の古代ローマ人ルシウスが、現代日本にタイムスリップするという読み切り作品から始まったこの物語。
合間に「ローマ&風呂、わが愛」という著者のエッセイがあり、古代ローマの蘊蓄や楽しい経験談等が書かれており、文才もある方なのだなぁと感心してしまう。

かつて読んだことのある『古代ローマ人の24時間---よみがえる帝都ローマの民衆生活』は、お風呂・奴隷等、古代ローマ人の生活について書かれているものなので、読むとこの本の面白さがグンとアップすると思う。

2012/4/28に、阿部寛主演の映画が公開される予定である。

といった情報は全く必要ない。ただただおかしいのである。
爆笑ギャグ漫画とは違った、大人がクスリと笑える漫画であった。(声を出して笑ってしまった箇所も多数あったが)

基本は、ルシウスが風呂の設計について悩んでいると、ひょんなことからタイムスリップしてしまう。そこは平たい顔族の国・現代日本であった。日本の風呂をヒントにローマに帰ったルシウスが悩みを解決するというパターンである。

お風呂好きなローマ人が銭湯に行かずに自宅で風呂に入りたいとルシウスに相談、日本の内風呂をヒントにルシウスが・・・
傍若無人な外国人に風呂のマナーを徹底させたい、日本の外国人向けお風呂マナーのポスターをヒントにルシウスが・・・
廃れた古い銭湯を活性化させるべく、日本をヒントにルシウスが・・・
日本の風呂文化の進歩に衝撃を受け、シャンプーハットや湯上りのフルーツジュース、ラムネのビンに大真面目に感動し・・・

そのルシウス、気位の高いローマ人の中でも堅物で通っている真面目人間で、いつも眉間にしわを寄せたしかめっ面なのである。
日本の物や人に驚愕したり、感動したり、悩んだり・・・どんな時も眉間にはしわを忘れない。
あぁ、ルシウス!惚れてまうやろ!!

Ⅳでは、日本に長期滞在するシリウス。これからの展開が待ちきれない。
そして、平たい顔族の一員として、この本を読んでいると温泉に行きたくなるのである。

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