2016年10月27日木曜日

正しい恨みの晴らし方

このうらみはらさでおくべきか!!



マレーシアに住んでいた時のこと。
シンガポール人の友人が、インドネシア人のお手伝いさんに「黒魔術」をかけられていると怯えていたことがあった。
そのお手伝いさんが、ケトルに得体の知れない何かを入れておまじないを唱えたり、部屋の片隅に草のようなものをお供えしたり、雇い主である友人に暗示をかけようとした、と言うのである。
にわかには信じられなかったが、今でも黒魔術は一部に残っているようだ。

日本でも藁人形に五寸釘は定番(?)だが、人に迷惑かけずに気がすむのならそれはそれで恨みを晴らす有効な方法かもしれない。

本書の題名は「恨みの晴らし方」だが、藁人形系の話ではなく、心理学と脳科学の観点から恨み・妬み・嫉み等のネガティブな感情を解き明かすという内容である。

人は能力や格が違う相手には憧れこそすれ妬むことはまれであり、自分と同等か僅差だと思われる人を羨んだり妬んだりするという箇所は妙に納得した。
確かにスーパーモデルの体型を妬むことはないが、仲間だと思っていた友人がダイエットに成功した時はショックが大きかった。

ネガティブ感情における男女の性差も興味深い。
男性の持つ不満は、相手が正直さ・誠実さを見せることで沈静化し、女性の場合はあなたを理解し受容したというメッセージを伝える事が重要であるという。
そうなのだ。
女性は愚痴を言ってストレスを発散しているのだ。
男性の皆さん、女性の愚痴は具体策や解決策を提示して無理に解決しようとせず、相づちを打って聞いてあげてほしい。

ネガティブな感情は、人間なら誰しもが持つ自然な感情であり、人間にとって重要な意味があるという。
だから妬みを感じたとしても恥ずかしがったり罪悪感を抱いたりせずに、なぜその感情が起きたのか、自分の本当の目的は何だったのかを冷静に分析すれば、コントロールすることができるのだという。

個人的に一番気に入ってる恨みの晴らし方は、北大路公子さんが著書「ぐうたら旅日記」でおっしゃっていた「呪い」である。
ネガティブな感情を抱いた相手に赤っ恥をかかせるような呪いをかけるのだ。
どんな呪いをかけようかと考えるだけで楽しくなって、ネガティブ感情が吹き飛んでしまうのでオススメである。

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