新海誠・原作
加納新太・著
角川スニーカー文庫
大ヒット中の映画「君の名は」を観に行ってきました。
事前情報の通り、景色の映像が綺麗でストーリーも飽きさせず、子どもからお年寄りまで万人受けするのも頷けます。
ただ、うるっときた場面でまさに涙が溢れようとするその瞬間、隣でダーリンが号泣し始めたのです、ズルズルと音をたてながら!
そうなるとこちらは興ざめで、泣く気が削がれてしまい、モヤモヤと不完全燃焼気味になってしまいました。
この映画に関して、ある方がこの「君の名は。 Another Side:Earthbound」を読まないと映画が理解できないと力説してらっしゃいました。
純粋に映画を楽しめたらそれで十分なんだけどな。
きっと買っても一度読んでおしまいだからもったいないなぁ。
と思っていましたが、映画を観たらやはり気になってしまい、その足で本屋に走り、購入してしまったのです。
本書は4章に分かれていて、本編の外伝といった位置付けです。
第1話、女子高生に入れ替わってしまった男子高校生が、着けたこともないブラジャーに戸惑う、男目線のサービス物語。
第2話、友人のテッシーの目線から、由緒ある神社の娘として生まれた苦悩や田舎暮らしの生活。
第3話、妹の四葉から見た家族の様子。
と続いたあと、問題の第4話です。
亡くなった母となぜか民俗学者 → 宮司 → 町長と職業を変えていった父の物語です。
ここで初めて、二人の出会いを始めとした過去の出来事が語られます。
ああ、そうだったのか。
だからなのか。
ここまで壮大なストーリーだったのか。
と驚きました。
そしてこれらを踏まえて、もう一度映画を観てみたいと思ってしまうのです。
映画を観て本を読んで、また映画を観たいと思う映画!
新海誠さんはここまで想定していたのでしょうか?
それなら恐るべきマーケティング力です。
さて、私が考える「君の名は。」の楽しみ方ですが、
①たっぷり堪能したい方
映画
↓
小説(活字でストーリーを確認する)
↓
本書(違った見方や過去の出来事を知る)
↓
映画
②堪能したいが、節約もしたい方
映画
↓
本編のあらすじ(ネタバレ)サイト
↓
本書のあらすじサイト
↓
映画
③別に興味ないけど流行ってるから知識として知っておきたい方
予告編等の映像でイメージをつかむ
↓
本編のあらすじサイト
④テレビ放映まで待てばいいと思う方
待つ
⑤何の興味もない方
何もしない
他にも映画を1回観るだけという手もありますが、それだけだともったいないのです。
奥にはもっと深い物語があったのだから。
さて、あたなならどうしますか?
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石原さとみさん主演の「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」(フジテレビ)を楽しみに見ていますが、校閲の仕事とは誤字脱字のチェックだけでなく、内容の矛盾や表現の誤りを正すことも含まれるそうです。
本書では急ピッチで出版されたのか、校閲が甘い部分が見受けられました。
例えば、
パジャマ姿で髪の毛をタオルで包んだ三葉がと書かれているのに、イラストはパジャマは着ているものの髪の毛はタオルで包んでいるどころか濡れている感じもありません。
そして、髪のセットに異常にこだわっているのに、そのままふて寝してしまうのです。
女子高生が濡れたまま寝るの!と驚いてしまいます。
私が校閲ガールだったら、髪は乾かした状態に変えてもらうように指示するんだけどな。
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