2013年8月18日日曜日

虚像の道化師 ガリレオ 7

東野圭吾著
文藝春秋



帝都大学の物理学科准教授・湯川が、学生時代の友人で捜査一課の刑事・草薙が持ち込んでくる事件を解き明かすガリレオシリーズの第7弾。

「幻惑す(まどわす)」
宗教法人で儀式の最中、信者が建物から飛び降り、脳挫傷で死亡した。
「念」を送ったため、指一本触れていないが突き落としたのと同じだと、教祖が自首してきた。

「偽装う(よそおう)」
湯川と草薙は、学生時代の友人の結婚式に出席し、近くの別荘地で有名作詞家夫妻の殺人事件に遭遇する。

その他、人工的に耳鳴りを起こすことができるのか(「心聴る」)、劇団内の殺人事件のアリバイを覆す(「演技る」)など、4編が収録されている。

読んでいるとどうしてもメガネをかけた福山雅治を想像してしまう。
いやぁ、湯川と草薙もよく事件に遭遇するもんだと思うが、東野圭吾氏もよくトリックのネタが尽きないなぁと感心する。

正直、このシリーズはもう卒業しようかなと思っていた。
映像のイメージが強すぎるのだ。
しかし、読み始めるとやっぱり面白くて一気に読み終えてしまった。

「心聴る」では、OLの耳鳴り、不倫の上での自殺、幻聴による暴力事件と、一見関係なさそうな3つの事件がどのように繋がるのか、先が気になって仕方なかった。
だから止められないんだなぁ。

個人的には、このシリーズに限っては長編より短編の方が好みである。
登場人物の心理を細かく追うよりも、純粋にトリックが面白いと思うからだ。

もうすでにガリレオシリーズの8が発売されている。
またきっと読むんだろうな。

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