2013年3月3日日曜日

本屋さんで待ちあわせ

本屋さんで待ちあわせ
三浦しをん著
大和書房



本や漫画好きで知られる三浦しをんさんの書評集。
本が好きだというのは知っていたが、いやぁここまで好きだとは知らなかった。

ほかにするべきことあるだろ、掃除とか洗顔とかダイエットとか。と言いながらも本を読み、ベッドの半分が本で埋まっているのだという。
そうなのか。
そこまでして初めて「読書家」というのなら、私なんて到底足元にも及ばない。

掲載されている本はいわゆるベストセラーではなく幅広いジャンルで、しをんさんの好みがよくわかる。
人様の本棚をへえ〜とかふ〜んとかいいながら覗いているような気分で、ワクワクしながら読み進めた。
星新一、あさのあつこ、穂村弘、加藤鷹・・・もちろん漫画やBLまで網羅されている。
とくに「東海道四谷怪談」には多くのページが割かれており、色々と教えてもらった。

しをんさんがバイトしていたという古書店。移転前の店舗にはよくお世話になっていたので、ちょっぴり縁があるなぁと勝手に思い嬉しくなった。
そして、ゴリラ系の男性にたまらないエロティシズムを感じる私としてはとの文章を見たら、うわぁ、私と一緒だぁ!と余計親近感が湧いてきた。
でも、BLには興味は持てないのだが。

読んだことがある本も何冊かあったが、全く知らなかった本が多く、読みたい本が増えてしまうという危険な本でもあるので注意が必要だ。

本は人間の記憶であり、記録であり、ここではないどこかへ通じる道である。
特別な作法も充電器も必要なしに、時間と空間を超えた異世界へ、私たちを連れて行ってくれる。
まさにその通り。
私もしをんさんに異世界へ連れて行ってもらってますよ。


※すぐにでも読みたいと思った本
「少将滋幹の母」(谷崎潤一郎)
「サンカとともに大地に生きる」(清水精一)
「花宵道中」(宮木あや子)
「執事と画学生、ときどき令嬢」(小林典雅)

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