2011年12月19日月曜日

ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙な客人たち~

ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙な客人たち~
三上 延著
メディアワークス文庫

題名は気になっていたのに、こんな面白い本どうして今まで読まなかったのだろう。



わたし、古書が大好きなんです…人の手から手へ渡った本そのものに、物語があると思うんです…中に書かれている物語だけではなくて

北鎌倉の駅前にひっそりとある古本屋「ビブリア古書堂」。
俺は「夏目漱石全集」について聞きたいことがあリ、訪ねた。
そこの店主は極度の人見知りでおどおどしているが、本のことになると別人になる。
古い本については膨大な知識を持ち、並はずれた洞察力を発揮する人。そして何より美しい・・・

古書にまつわるなぞを豊富な知識で見事に解決していく楽しいミステリー。

これだけ人気のある本で、この題名だから、本好きとしてはずっと気になっていた。
でも、表紙の軽さが気になるし、面白いのだろうか。
と読むのを躊躇していたが、まさに食わず嫌いだった!

冷静に考えれば、美しい若い女性が店主、湯上りの色っぽさ、実は巨乳・・・とか色々あるけれど、
それが気にならないのは、「本」が絡んだ話だからか。
いや、漫画を読んでいる気になるからかもしれない。
そうまさに漫画の世界。
特殊な才能のある美しい女性、舞台が古都鎌倉、20代の男女、恋愛の予感、そして様々な本たち
それらの要素を織り込んだ漫画の世界。
ただ、視点が男性のため少女漫画風ではないが。
漫画好きだった少女の頃を思い出して夢中になれたのかもしれない。

時々、無性に○ンタッ○ーフライドチキンが食べたくなる時がある。
それと一緒の感覚で、無性に軽い本が読みたくなる時がある。
そんな時に最適の、ほほえましい温かさを感じられる物語で安心して読める。
「せどり屋」「私本閲読許可証」など本に関するちょっとした雑学も楽しい。

ラノベも意外と読めるっと思ったら、ラノベ派の方に言わせるとこの本はラノベの中でも異色で
一般の本に近いらしい。
私個人では、『おさがしの本は』と同じ読みやすさと思った。

題名が気になっている方、ラノベだからと躊躇している方、漫画が好きな方、
時々チキンが無性に食べたくなる方、そんな方々にお勧めです。

あぁ、それにしても夏目漱石再読したくなる。

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