2014年5月8日木曜日

まほろ駅前番外地

三浦しをん著
文藝春秋

人気シリーズの番外編。登場人物たちの意外なエピソードが嬉しい半面、小説としては・・・



うっかりしていた!
もうすぐ図書館で予約していたまほろ駅前シリーズの第3弾「まほろ駅前狂騒曲」の順番が回ってきてしまう。
ということで読んだ第2弾「まほろ駅前番外地」

まほろ駅前で便利屋を営む多田と、そこに転がり込んできた高校時代の同級生・行天。
そのコンビと、二人を取り巻く人々を描いた大人気のシリーズで、瑛太・松田龍平で映画化、ドラマ化もされている。

本書は「番外地」というだけあって、多田と行天の過去を始め、
裏社会で暮らす星の驚きの規則正しい生活、
息子に頼まれ二人が時々お見舞いに訪れる、まだらボケしている曽根田のばあちゃんの過去のロマンス、
横中バスの間引き運転を見張る岡家の奥様のひとり言、
など7編の短編の中に、登場人物たちの意外なエピソードがギュッと詰まった、ファンにとって嬉しい一冊である。

読んでいるとなんとなく昭和っぽさを感じるのは、タバコが出てきたり、場末感があるからだろうか。
舞台の「まほろ」でも現在は路上喫煙禁止だから、多田も行天も困っているかもしれない。

ただ、私もファンの一員として裏話のようなエピソードは楽しく読んだのだが、ストーリー的にはどうなんだろう?と首を傾げてしまった。
話の起伏もあまりなく、「だからどうなんだ!」「オチがない!」と突っ込みたくなる箇所がいくつかあって・・・
いや、つまらなかったわけではない。
むしろ笑いながら読んでいたのだが。

今回はスピンオフの話でファンサービスに徹したのだ、次の「狂騒曲」でドカンといってくれるだろう・・・と期待している。

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P70より抜粋

まほろ市民が、まほろ駅前に赴くことを「まほろに行く」と表現するのはなぜなんだろう。自分が住んでいるのも当然まほろ市内なのに、変じゃないか。たとえば中野区民も、中野駅前に赴くことを「中野に行く」と言うんだろうか?言わない気がするぞ。もっと具体的に、「マルイで買い物」とか「サンロードをぶらつく」とか・・・。

そうなのです。
我が心の故郷でありこの物語の舞台である町田では、駅周辺の繁華街に行くことをなぜか「町田に行く」と言うのです。
私は駅から徒歩圏内の割と近いところに住んでいたのですが、それでも「町田に行く」と言っていました。
周りの人も、駅の目の前に住んでいた友人も。
現在住んでいる場所では「〇〇(店名)に行く」「駅に行く」と言っているのに。
町田だけなのでしょうか?

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