2013年12月17日火曜日

首のたるみが気になるの

ノーラ・エフロン著
阿川佐和子訳
集英社



皆様、お元気ですか?
私は元気です。
だけど、年齢を重ねるにつれ、体のメンテナンスに時間が掛かるようになってきました。

冬になると、すねが乾燥して粉を吹きます。
気にせず放置していたら、どんどん痒くなって掻きまくってしまい、化膿して腫れ上がったことがあります。
今は仕方なくお風呂上がりにボディミルクを塗っています。
かかとも何もしないとガチガチになってしまうので、お手入れは欠かせません。
運動前にも入念なストレッチをしなくてはなりません。
急に動くと、膝・腰・肩に痛みが走ってしまいますから。

もう少ししたら、ヘアカラーも「おしゃれ染め」から「白髪染め」に変更したり、
「リーディンググラス」という名の老眼鏡を購入しなくてはならなくなるでしょう。
若い時は何もしなくても大丈夫だったんだけどなぁ。
ウン十年もこの体を酷使してきたのですから、仕方がないのかもしれません。
でも、大変なのは私だけではありません。
大女優さん達もあちこち上げたり引っ張ったりと、必死みたいですから。

まだまだ若いから「加齢問題」とは関係ないと笑っているそこのあなた。
他人事ではありませんよ。
「老いるショック」は誰にでも訪れるのです。

本書は、『ユー・ガット・メール』などの脚本・監督を務めたノーラ・エフロンさんの爆笑共感エッセイです。

首のたるみを隠すためにタートルネックを着る。
若い時はシンプルだった肌のお手入れも、現在は高価なものを時間をかけて擦り込む・・・
などなど、「老いることは素晴らしい」と老いを称賛する人を「信じられない」と愚痴りながらも、著者はとても明るくポジティなのです。
加齢を嘆きながらも「今が一番いい」とおっしゃっているのです。

なんて正直な告白でしょうか。
若い時の方がいいに決まっています。
ちょっとぐらい無茶をしたって、次の次の日に筋肉痛になることもなければ、一日寝込むこともないのですから。
お肌も体もほっといてもピカピカで、高価な化粧品やアラ隠しの化粧をしなくても十分に綺麗なんですから。

でも、歳を重ねて肉体的には大変でも、精神的には充実していると著者はおっしゃりたいのだと思います。
それも、若い時から色々体験してきたからこそ言えることではないでしょうか。
加齢についての愚痴を聞かされながらも、大笑いしつつ「歳をとるのも悪くないな」と思えてくるのは、著者の姿勢が前向きだからなのだと思います。

その他、ホワイトハウスでインターンをしていた時のJFKとの思い出を告白したり、
人生を振り返ったエッセイが収録されていますが、どれも毒舌的でありながら「かわいい大人の女性」の魅力に溢れています。
こういう風に歳を重ねていけたらいいなぁと憧れます。
老いが忍び寄ってる方、まだまだ若いと思っている方、もうとっくに老いてる方、全ての方にお勧めします。

※著者のノーラ・エフロンさんは、2012年に白血病で逝去されました。

2 件のコメント:

  1. こんにちは。ここ数年、老いの恐怖に苛まされ、少しでも若く!と虚しい努力を重ねていますが、その努力、バカにできないのですよね。ある意味、若いだけで乗り切った頃より、努力している今の方が女性としては合格かも。努力を忘れなければ女は終わらない。そう信じて頑張っています(笑)
    はにぃさんの文章は目が離せない面白さで、いつの間にか本の中に引き込まれます。読んでみたい本がたくさんできました。これからも、面白い本の紹介お願いします。

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    1. そらさん♪ コメントありがとう!
      若い時は気にもしていなかったけど、色々苦労が必要なお年頃になりました。
      年齢に抗おうとは思わないけど、いい歳のとり方をしていきたいなぁと思っています。
      これからも一緒に頑張ろうね(∩´∀`@)⊃

      こんな場末の埋もれたブログを褒めてくれてありがとう!
      そういっていただけると嬉しいです。

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