心がぽかぽかするニュース HAPPY NEWS 2011
日本新聞協会編
文藝春秋
「ぽかぽか」しませんか?HAPPYになるニュースだけを読みたい!そんな願いを叶えた一冊。
日本新聞協会が2004年度から始めた、新聞を読んでHAPPYな気持ちになった記事とその理由を募集する「HAPPY NEWSキャンペーン」。
本書は、その応募作となった新聞記事と応募者のコメントが収録されている。
政治、経済、事件・・・新聞を眺めても暗いニュースばかりで気が滅入る。
しかし、山中教授のノーベル賞受賞は本当に「HAPPY NEWS」だった。
そんな嬉しいニュースを読むと、ノーベル賞受賞にはなんの貢献もしていないが、嬉しくて心が「ぽかぽか」する。
もっと「ぽかぽか」したい!と思い、この本を読み始めた。
思わず笑ってしまったのが、「オサムさんの妻、おめでた」(夕刊三重 2011.11.12)
農作業中の男性が腰掛け、隣に座る妻がお茶を勧めているように見えるリアルな「夫婦かかし」のオサムさん夫妻。
24時間花畑を監視するという過酷な仕事にもかかわらず、妻が妊娠したという。
推定50~60歳の夫婦が、高齢出産に挑む!
昨年末に無事「2歳の女児」を出産したそうで、よかったよかった。
参考:日本新聞協会ホームページ掲載の記事
しかし、2011年度の新聞から選ばれたその他の記事は、「なでしこジャパンの活躍」「医療の発展」「海外のほのぼのニュース」などもあるのだが、やはり震災関連の記事が中心だった。
・津波で家を流されたが夢は流されずに、定時制高校を卒業し大学進学を決めた67歳の女性。
・被災地で復興の手伝いをする神戸市職員に、手作りのご飯を作り続けた「おせっかい婆さん」
など、人の温かみを感じる「いい話」なのだが、その奥にある震災の傷跡がどうしても目に浮かび、涙が止まらなくなってしまった。
「ぽかぽか」するつもりが、他の温かい記事を読んでも涙腺がゆるくなってしまったのか、涙が溢れてくる。
私にとっては、「じんじん」くるニュースだった。
それでも、読み終わると勇気をもらったようで「頑張ろう」という気になる。
新聞を読むときに「HAPPY NEWS」を探す楽しみも増えた。
毎年出版されている本書。
来年度版にも、たくさんの「HAPPY NEWS」が載っていますようにと願う。
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