2011年8月28日日曜日

檻の中の少女

檻の中の少女
一田 和樹著
原書房

第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作品。著者の経歴を生かしたサイバーセキュリティを題材としたミステリー。一気に読ませてくれます。




企業のシステムがらみのトラブル解決を仕事としている38歳の主人公の君島。
ある時、老夫婦から依頼を受ける。
息子が自殺した。
自殺支援サイト「ミトラス」に殺されたのではと疑問に持ち、調べてほしい。
個人からの依頼はあまり受けたくなかったが、金払いがよさそうなので引き受ける。
礼儀知らずの女子高生や、敬語を使う不思議ちゃんの彼女も出てきて・・・


マンガを読んでいるようで、一気に読めました。
サイバーセキュリティという新しい分野の話でなかなか興味深かった。

最初から怪しすぎる伏線が・・・
ただ、犯人はわかっても、理由や背景、題名の意味は最後まで読まないとわからないので面白かった。

軽い調子の文章で書かれているが、重たいテーマも出てくる。
余韻を残して終わっているので、恐ろしさも残る。
軽いだけの小説ではなかった。

しかし、私のようなPC初心者は、狙われたらあっという間に情報を丸どりされてしまうのだろうなと、だんだん怖くなってきた。
気をつけないと。

1 件のコメント:

  1. はにぃさんの感想をみて興味を持ち、今、読んでいるところです。まだ序盤なので、今後の展開がどうなるか判りませんが、今のところ本当に面白いです。

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