2014年6月5日木曜日

妻の化粧品はなぜ効果がないのか 細胞アンチエイジングと再生医療

北條元治著
KADOKAWA



図書館でドキッとするタイトルを見かけ、思わず借りてきてしまいました。
なぜなら、私にとって今まさに〝旬〟の話題なのです。
いつも使っている化粧水をうっかりきらしてしまい、仕方なく娘の安い化粧水をつけたところ、これがしっとりしてつけ心地がとてもいいのです。
値段はいつもつけている化粧水の1/10以下。
だったらわざわざ高いの買わなくても、これでいいんじゃないか?
いやいや、年齢的にシミやシワにも効くものじゃないと・・・
悩めるお年頃なのです。

本書は、ショッキングな題名から想像した内容とは違い、再生医療の専門家である著者が、アンチエイジングについてわかりやすく解説しているものです。

見た目が老けている人は、血管の老化現象も進んでいて、「肌が若く、体の中の老化が進んでいる」とか「肌は老化が進んでいるが、内蔵や血管は若々しい」というケースはほとんどないそうです。

・老化の大きな原因は「紫外線」「酸化」「糖化」である。
・皮膚組織がコラーゲン・ヒアルロン酸を直接吸収することなどありえない。
(ただし、保湿には効果あり。)
・化粧品が浸透するのは、表皮の一部「角質層」までであり、薬事法でも化粧品の作用が及ぶ範囲は角質層までと決められているため、スキンケア化粧品に期待はできない。

もっと若く、もっと美しくと願う乙女たちに、辛い現実が突きつけられます。

そして、肌の老化防止法は、保湿と紫外線対策だけだと、わかりやすく説明してくれるのです。
だから、安くていいからシンプルな保湿効果のあるものを使いましょうと。

じゃあ、やっぱりこのまま娘の安い化粧水を使い続けていいということ?
でも、化粧品会社だって多額の資金を使って研究しているわけだし、少しぐらい効果があるのでは?
乙女心は複雑でもあるのです。

他にも、iPS細胞について、「酸化」「糖化」についてなど、アンチエイジングの最前線をわかりやすく説明してくれます。
目新しい話題はないけれど、極端な考えに走ったり、過激な方法を推奨するということもないので、かえって信用できる気がします。

でも結局は、地道な努力で老化を食い止めるしかないのでしょうか。

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