2014年3月10日月曜日
オーダーは探偵に グラスにたゆたう琥珀色の謎解き
すこし癖のある柔らかな黒髪に、甘く柔和に整った顔立ち。
スラリとして手足は伸びやかで、その佇まいには品がある。
眼鏡の奥にある瞳は理知的で、深い知性を窺わせる。
まるでおとぎ話に出てくる王子様のような類まれな容姿と聡明さを持つ高校生。
しかし、口を開けば毒舌を吐く意地悪な奴。
そんな高校生探偵が活躍する『オーダーは探偵に―謎解き薫る喫茶店』 、『オーダーは探偵に 砂糖とミルクとスプーン一杯の謎解きを』に続く、楽しいミステリーの第3弾。
大学生の美久は、吉祥寺の喫茶店「珈琲 エメラルド」でアルバイトをしている。
そこの壁には【貴方の不思議、解きます】と書かれた紙が貼ってある。
天才的な探偵が、ある対価と引き換えに謎を解いてくれるのだ。
その探偵とは、店長の弟の高校生。
王子様のような美しい少年だが、口を開けば毒舌を吐く意地悪なヤツ。
しかも、実はこの喫茶店のオーナーだった!
ドジで人がいい女子大生と、意地悪なドS王子の高校生探偵が、
亡くなった恋人が残した「僕は夏にまた君に恋をする。その時君に渡したいものがある」という不思議な言葉の意味を解明したり、
掃除の最中バックヤードに閉じ込められてしまったり、
といった日常の謎を解く、ありがちな楽しいミステリーだと思っていたら・・・
なんと、警察も介入するような大きな事件が起こってしまうではないか!
楽しいコージー・ミステリだと思っていたのに!
昔の携帯電話を大切に持っている理由、両親のこと、二人の仲は恋愛に発展するのか・・・などなど、まだまだ気になることが目白押しで続きが待ち遠しい。
著者は、このシリーズを書き始めてから日夜心に残る「素敵な罵詈雑言」を考えているという。
そのため、思考回路がそちらに寄っていくので困っているらしい。
それにしても、「素敵な罵詈雑言」ってどんなのだろう(笑)
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