2014年3月4日火曜日

ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~

三上延著
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

少しは栞子さんのこと好きになってきたかも。ビブリア古書堂シリーズの第5弾。



北鎌倉の駅前にひっそり佇む古本屋「ビブリア古書堂」。
その店主である 栞子さん は、極度の人見知り&内気だが本に関しての膨大な知識を持ち、古書に関する謎ならたちまち解いてしまう。
そんな大人気の「ビブリア古書堂シリーズ」の第5弾。
今回も「彷書月刊」や、手塚治虫、寺山修司にまつわる謎を見事に解決していく。

いつもは、本が読めないアルバイト 五浦大輔 の視点から語られているのだが、今回はそれに加えて「断章」として短いながらも、せどり屋の志田、栞子の親友である滝野リュウ、そしてなんと栞子さんの視点からも語られている。

その新たに登場したリュウちゃんが、いい味出しているのである。
栞子さんの中学時代からの親友なのだが、栞子さんと違って明るく活発で口が悪い。
栞子さんのことを「おっぱいメガネ」と呼ぶのだ!!
「もじもじプレイは私のいないところでやってください。」とも!!
よく言った!と拍手したくなった。

私はこのシリーズの大ファンではあるが、ヒロインの栞子さんのことを好きになれなかった。
大人しく清楚で美人で巨乳・・・男の理想の女を勝手に作り上げたように感じてしまうのだ。
女は大人しくたって、もじもじしてたって、心の中ではあんなことやこんなことを考えているのに!!
でも、リュウちゃんにバシッと言ってもらってスッキリした。
栞子さんが一人称の語りで胸の内を明かしたこともあり、少しは栞子さんのことを好きになってきたかもしれない。

そしてこの終わり方!!
いつも以上に続きが気になるではないか。
著者の三上延さんは、巨乳だけでなく焦らすのも好きなのか!

それにしても、「エプロン越しでも見て取れる豊かな胸」などという表現は必要なのだろうか。
そういう男目線がなければもっといいのになぁ。

※参考
古書という題材を新鮮に感じすぐに夢中になった第1弾:
『栞子さんと奇妙な客人たち』
男目線で描かれている栞子さんに少し鼻白んだ第2弾:
『栞子さんと謎めく日常 』
萌え表現も少なくなりすっかり虜になった第3弾:
『~栞子さんと消えない絆~』
ファンとして夢中で読んだ第4弾:
『~栞子さんと二つの顔~』

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