2013年2月3日日曜日

武士道セブンティーン

武士道セブンティーン
誉田哲也著
文藝春秋

剣道とは競技ではない、武道なのだっ!!


 



本書は、剣道に打ち込む2人の女子高生を描いた「武士道シックスティーン」 の続編である。
事情により別々の高校で「武士道」を貫くことになった2人の、高校2年時の出来事が描かれている。

前作を読んで、勝ち負けにこだわる男勝りの 香織 と、おっとりマイペースな 早苗 の対照的な二人にすっかり魅了されてしまった。
最後に 早苗 の転校が決まりこの先2人の友情はどうなるのだろうと思ったが、私が心配する必要もなかったようだ。

香織は、去年までは一匹狼のようでトゲトゲしていたのだが、後輩ができて先輩としての自覚が芽生え、チームワークも考えるようになった。
転校した早苗も、当初は慣れない稽古メニューに戸惑うが、いい友人ができてよかったねと胸をなでおろす・・・
と思っていたら、二人には試練が待ち受けていた!

悩み、苦しみ、そしてそれぞれの「武士道」を追求して大きく成長していく二人。

前作「武士道シックスティーン」を読んでいるときは、剣道部に所属していた中学時代を思い出しながらエア素振りしたり、懐かしいような甘酸っぱいような想いを抱いていた。
それがいつの間にか、この「セブンティーン」を読みながら彼女たちの成長を見守る保護者のような気持ちになってきた。
きっとこれからも2人は友情を育みながら大きく成長していくことだろう。

このまますぐにでも次の「武士道エイティーン」を読みたいのだが、他の方が「これで卒業、もうこの二人に会えないのだと思うと何だか寂しさが込み上げてきて未だに手を付けられません」とおっしゃっていた。

そうか、彼女たちが卒業する日が来るのか。
そう思うとなんだか次を読むのがもったいなくなってくる。

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