筝にかける青春!全国1位を目指す箏曲部の物語。
「この音とまれ!」
アミュー著
集英社
「この漫画、面白いから読んでみて」
娘のそんな甘い言葉にのせられて手に取りました。
娘の思惑通り、1、2巻を読み終わると「13巻まで出てるの?じゃあ、お金渡すから大人買いしてきて。」と口走っていたのです。
だって、キラキラした青春と感動が詰まっている素敵な物語なんですもの‼
「この音とまれ!」は、「ジャンプスクエア」に連載中の、高校の箏曲部を舞台とした物語です。
先輩の卒業によって部員がたった一人となった時瀬高校箏曲部は、廃部の危機に直面していました。
そこへ、警察沙汰を起こした不良やその仲間、家元のお嬢様などが入部し、全国大会1位を目標に頑張るという青春コミックです。
主な登場人物を紹介しますね。
倉田武蔵・・・箏曲部の部長。同級生の男子からバカにされ、自信をもてないでいた。しかし、一筋縄ではいかない新入生たちを束ねていくうちに、だんだん頼もしく成長していく。
久遠愛(くどうちか)・・・親に見捨てられ自暴自棄になっていた。ナイフみたいに尖っては触るものみな傷つけていたが、箏の職人である祖父が創設した箏曲部に入部し、真剣に筝と向き合うようになる。イケメン。(※個人の感想です。)
鳳月さとわ・・・箏の家元である鳳月家のお嬢様だが、今は破門されている。口も性格も悪い美少女。巨乳。(→少年漫画ということから、必要な要素なのだろうか?)
滝浪凉香・・・数学教師、箏曲部の顧問。音楽一家のサラブレッドだが、嫌気がさし音楽から遠ざかる。やる気がなく投げやりだったが、部員たちの努力する姿を見て、だんだんと変化していく。イケメン。(※あくまでも個人の感想です。)
その他、久遠愛についてきただけで筝には何の興味もなかった仲間たち、部を引っ掻き回すためだけに入部した女子など、寄せ集めのまとまりない部員たちが、全国1位を目指していくのです。
それぞれがそれぞれの事情を抱えながら、筝に情熱を注ぎ懸命に頑張る姿は、眩いばかりです。
そのキラキラした青春がとても羨ましいのです。
肝である演奏シーンの描写ですが、当初はイマイチ感動が伝わってきませんでした。
重要な場面だからもう少し丁寧に描いて欲しいなと思っていましたが、ストーリーが進むにつれてそれも解消され、圧巻の演奏シーンが続き、引き込まれていきます。
初めてみんなの音が1つになったとき。
音1つで会場の雰囲気が一変するとき。
思いをのせた演奏が届いたとき。
ああ、筝の音色っていいなぁと感じるのです。実際には聞こえてないのだけれど(^_^;)
著者のエミューさんは、3歳から筝を始め、筝奏者に囲まれて育ったそうです。
高校箏曲部で指導しているというお母さま、お姉さまにこの連載について相談もされているといいます。
だからこそ、厚みがある読み応え十分な筝描写ができるのですね。
作中に出てくるオリジナル曲は、お母さまとお姉さまが作曲されていて、実際に聞くことができます。
・初めてみんなで弾いた「龍星群」
・全国予選のために練習している「久遠」
予選で出会ったライバルたちとその背景も描かれており、だんだん壮大なストーリーになってきました。
これから彼らがどうなっていくのか楽しみです。
※筝と琴が違う楽器だと初めて知りました。
筝(こと/そう)は、柱(じ)という可動式の支柱を動かして音の高さを変える、
琴は柱がなく、弦を抑える指のポジションで音の高さが変わる、
という違いがあるそうです。
※3/3に14巻が発売されました。
※無料試し読みやヴォイスコミックもあります。
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