2011年6月15日水曜日

長男の出家 新版

長男の出家 新版
三浦 清宏著
芸文社





1987年下半期芥川賞受賞作品に「長男の出家・その後」を加筆。

10歳のやんちゃな男の子。
毎週日曜日に座禅に通う父親になぜかついていく。
そのうち将来お坊さんになりたいと言い出す。
中学生になり、悪くなりかけたころ、出家する。
息子の出家ということに戸惑う父の視点から書かれた作品。

考えさせられます。
息子がもしいたら、出家したいと言ったら、戸籍を抜き、私とは縁を切り、なかなか会えないと言われたら・・・息子って母親にとって、恋人以上の愛おしい存在でしょ?(→想像)

私は坊さんでもなく、煩悩まみれの俗世のちっぽけな人間だから、苦しくて耐えられないのでは?

この父親は、苦悩しながらも、たんたんとしていて、もし・たらの想像が面白い。
まだ出家する前から、未来に想いを馳せ、一喜一憂する。

和尚のキャラも面白い。

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