2017年2月6日月曜日

夫のちんぽが入らない

20年も入らない!?血と汗と涙と精子の物語。




なんとも刺激的な題名の本書は、20年もの間、入らないという苦悩を抱え続けた妻の告白である。

物心ついた頃から人と関わることが苦痛だったという著者のこだまさんは、大学入学を機に一人暮らしを始めた。
ほどなくして、同じアパートに住んでいた先輩と交際することとなった。
その晩から、彼らの長い長い闘いが始まったのだ。

どうしても入らない。
入れようとすると激痛を感じ、血だらけになってしまう。
何度挑戦しても入らない。

ああ、初めて同士ならよくある話かもと思いながら読んでいたのだが、この二人、経験者だったのだ!

その後、就職し、結婚し、ケンカせず仲良く暮らしていても、入らない。
ローションを使ったりと、努力と工夫を重ねても入らない。
その苦悩が妻の立場から淡々と綴られていく。
文字通り、血と汗と涙と、そして精子の物語なのだ。

その後、仕事の悩みも重なり、こだまさんはネットで知り合った男たちと次々と体を重ねていく。
他の男とはできるのに、夫のは入らないのだ!

なぜかはわからない。
夫が「キング」と言われるほど大きいから?
いやいや、それが理由とは考えにくいのでは?
どうして夫のだけ入らないの?
なぜ、見ず知らずの男に誘われてホイホイついていくの?
疑問だらけになりながら読み進めた。

夫は風俗に通い、病気まで持ち帰ってしまうが、それでも二人は穏やかに暮らしていく。
そして、仕事・子ども・夫婦関係について、大きな決断をしていくのだ。

周りから「子どもはまだか?」と聞かれる。
夫の風俗通いを止めることができない。
・・・・

首を傾げてしまう場面もいくつかあったが、こだまさんの苦しみは十分伝わってきた。

でもまぁ、夫婦のことはその夫婦にしかわからない。
二人が穏やかに暮らしていけるなら、それでいいのだと思う。
「普通」なんてどこにもないのだから。

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