2016年12月6日火曜日

破婚: 18歳年下のトルコ人亭主と過ごした13年間

年下夫に貢いだ金額3億円以上⁉愛とはこうも「残酷」なものなのか?



「残酷な天使のテーゼ」や「淋しい熱帯魚」で知られる作詞家の及川眠子さんが、18歳年下のトルコ人元夫に3億円以上費やした顛末記である。

及川さんは、40歳の時訪れたトルコで、23歳の男と知り合った。
当初は、胡散臭い・面倒くさいと思っていたものの、つい欲情に負けてしまう。
その後、日本人の恋人と別れて、遠距離恋愛の末、遠距離結婚をするのである。

そこから著者の「むしりとられる」人生が始まった。
飛行機代や生活費だけでなく、親族の面倒までみる。
絨毯屋を買い取る。
旅行会社を設立する。
ホテルを建設……

元夫は、日本人にはできない過剰な愛情表現と巧みな話術で、どんどんお金を引き出していく。
純情そうな青年が、残酷な天使、残忍な悪党、非道な詐欺師と化して、著者を苦しめるのだ。

13年間の結婚生活が終焉を迎えた時、3億円以上がトルコに消えた上、7000万円の借金まで背負うことになったという。

魔が差したのか?
マインドコントロールだったのか?
どうしてお金を渡してしまうのか?
なぜ?
と誰もが疑問に思うことだろう。
本書で及川さんは、「彼の保護者のような立場になってしまった」「お金の無心があまりにしつこいので折れてしまった」などとおっしゃっているのだが。

「残酷な天使のテーゼ」はカラオケランキングで6年以上ベストテンに入っている異例の大ヒット曲である。
カラオケで1回歌われると作詞家には1円入るというから、相当な収入があることが伺える。
しかし、私やあなたが歌った事による印税が、トルコに流れていたとは……

実際、及川さんは年収が1億円を越えたこともあったという。
そんな資産家の及川さんだからこその出来事ともいえるだろう。
庶民は、ない袖は振れないのだから。

終盤は無関係の私でさえ、もうやめて‼勘弁して‼と心の中で何度も叫んだほどだったので、及川さんの苦しみは相当だっただろう。
しかし全てが終わった現在、吹っ切って新しい道を歩み始め、「話のネタにできる」と笑い飛ばせるくらいになったようで、なんとか安堵して本を閉じた。

元夫は、出会った当初からこういうことを計画していたのだろうか?
いや、結果的に大変なことになってしまったが、当初は二人に真実の愛があったのだと信じたい。

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