読まなあかんでぇ!思わず大阪弁になっちゃう⁉大阪商人の成長物語。
(東京生まれの東京育ちですが、影響されてところどころなんちゃって大阪弁になってしまいました。お許しください。)
「みをつくし料理帖」シリーズが終わって、寂しい寂しいばっかりゆうてたらあきまへん。
澪は優しい仲間に助けられ、今めちゃくちゃ幸せなんや、ホンマに。
夢に向かって必死のパッチで頑張っとるんや。
せやさかい、澪のことは心配せんといてや。
ほんでもって、この主人公を澪と比べたらあかん。
「みをつくし料理帖」とはまるっきし別もんやねんから。
そない言い聞かせながら読み始めてん。
主人公の 幸(さち) は、幼い頃から知識欲が旺盛だった。
学者の父に「何も生み出さず、汗をかくこともせず、誰かの汗の滲んだものを動かすだけで金銀を得るような、そんな腐った生き方をするのが商人だ」と教えられて育った。
しかし、兄と父を立て続けに亡くし、大阪の呉服商「五鈴屋」に奉公することになる。
ときは「商い戦国時代」。
知恵を武器に商いの道を切り拓き、商いの戦国武将となるべく奮闘する 幸 の成長物語である。
第1巻源流編では、
呉服商「五鈴屋」で奉公することになり
第2巻早瀬編では、
その「五鈴屋」の色狂いで阿呆な店主との縁談が持ち上がる。
「みをつくし料理帖」では、試練に次ぐ試練、涙に次ぐ涙で、そこまで澪を苦しめなくてもいいのにと思ったが、この「あきない」では、今のところそこまで大きな試練はない。(だから、澪と比べたらあかんて!)
確かに身内を亡くしたり、奉公に出たりと辛いことが多い 幸 だが、幸 だけが苦しいのではなく、庶民皆が苦しい生活をしていた時代である。
むしろ、思いやりのある奉公先の女衆仲間やお家さんにかわいがられる 幸 は幸せな方なのではないか。
その上持ち前の明るさから、辛いことも笑いに変えてやり過ごす知恵があり、前向きな 幸 を応援したくなる。
これから長く続くであろうこのシリーズ、「みをつくし」がよかっただけに恐る恐る読み始めたのだか、一気にファンになってしまった。
これからも応援団の一員として、末永く 幸 を応援することを誓いまっせ。
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大阪商人の話なので、古い大阪弁の会話がたくさん出てくる。
「こぉつと(ええと)……」のように標準語訳が付されているのだか、訳がついていないところでわからない箇所がいくつかあった。
前後から推察するしかないのだが、幸い周りにはネイティブスピーカーがたくさんいるので、気軽に教えてもらえ助かっている。
その方々の話によると、本書に出てくる大阪弁は今ではあまり使われていないようで、船場など大阪の一部でのみ残っている言葉もたくさんあるそうだ。
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