2012年3月20日火曜日

教授とミミズのエコ生活

教授とミミズのエコ生活
三浦俊彦著
三五館

大学教授が始めたミミズとの楽しい共同生活。ミミズってこんな可愛いものかと飼いたくなってしまう抱腹絶倒レポート。



著者は1959年生まれの、和洋女子大学教授で哲学者。
小説、エッセイなどの著作も多数ある。

家を建てた時に「なんだか楽しそう」という理由で、太陽光発電とミミズコンポストを購入する。
「ミミズの生物学についてはド素人である」教授とミミズの楽しい12年間の共同生活が始まった。

なにしろこの教授が強烈なのである。
一人暮らしで、基本3食カップ麺。そして、一日50種類、300錠以上のサプリメントを服用。
それが教授の食生活なのである。
思わず、生ゴミ出ないだろっと突っ込んでしまう。

読んでいる途中で気が付いた。
この教授は、あまりのばかばかしさに笑いながら最後まで読んでしまった小説「サプリメント戦争」の作者だ。
「一日の食費300円、一日に消費する健康食品代5,000円」という健康食品マニアのあの教授だ。

カップ麺の汁を土にこぼすと虫たちのオアシスになっていた。
それを見て、教授は「あれだけ虫たちを集めるカップ麺が人間の体に悪いわけない」と思う。
う~ん、さすが哲学者である。凡人とは考え方も行動も違う。

「教授、それはないでしょ!」「あちゃ~、やっちまった」の連続で何度も絶滅の危機に遭遇する。
酸性は厳禁のデリケートなミミズに、体に良さそうとの理由でヨーグルトを与えてしまったり・・・
そしてどんどん増えていくコンポスト。
ミミズのために、「サトウのごはん」をチンして与え、アワビを殻ごと買ってきて与え、
挙句の果ては、愛用の健康食品まで与え、どんどんはまっていく教授。
それを読んでいるうちに、私までミミズの魅力に取りつかれてしまう。
ミミズとの生活楽しそう、ミミズって可愛いなと思えてくる。

そうだ!ミミズ1000匹を飼おう!
教授の失敗をこれだけ学習したのだから、きっと上手くできるはず。
庭なしのマンション住まいだけど、何とかなるだろう。
こんな教授でもがんばっているのだから。

0 件のコメント:

コメントを投稿

閲覧ありがとうございます。コメントしてくださったらうれしいです。