大便通 知っているようで知らない大腸・便・腸内細菌
辯野義己著
幻冬舎
バナナ3本分。毎日いい「お便り」届いていますか?
40年もの間、世界各地から6000人超の大便を集め、大便とニラメッコを続けてきた、
その名も辯野義己(べんのよしみ)先生。(本名)
本書は、そんな辯野先生が教えてくれる、大便通になるための楽しい入門書である。
・大便は水分が80%、残り20%の固形成分のうち、1/3が食べカス、1/3が剥がれた腸粘膜、そして残り1/3が腸内細菌。
・日本人ひとりが人生80年間に排泄する大便の量は平均8.8t。
・古代中国や朝鮮半島では、大便をなめてその味で健康状態を判断する「嘗便」(しょうふん)と呼ばれる文化があり、親の健康管理のために子供が大便をなめるのが親孝行。
といったトリビアの他、腸内細菌研究の最前線がわかりやすく解説されている。
先生は9.11の当日、360人分の大便を機内に持ち込もうとして空港でひと悶着起こしたり、研究中にうっかり大便の希釈液を口に入れてしまったり、苦労しながら私たちの健康のために日々努力してくれているのである。
40日間朝はハム・ソーセージ、昼夜はステーキのみを食べ続け、最後はニオイのきつい黒いコールタール状のアルカリ性の便になるという「世にも奇妙な人体実験」 までやってのけるのだからすごい。
大便は、自らの健康状態を知らせてくれる体からの「お便り」だという。
理想は、
硬さ:歯磨き粉~バナナ位
色:黄色がかった褐色。
匂い:やや酸っぱい感じの発酵臭。(腐敗臭でない)
量:20cmくらいのバナナ2~3本分。
「不便」で「腸高齢化社会」になった現代、そんな理想的な「お便り」を毎日受け取ることはなかなか難しい。
大腸は多くの病気と関係している。
腸の老化が外見にも影響を与える。
腸内細菌が肥満にも影響する。
そんな事を聞くと、臭いだの汚いだの言っていられない。
まずは体内からの「お便り」をじっくり読んでみよう。
0 件のコメント:
コメントを投稿
閲覧ありがとうございます。コメントしてくださったらうれしいです。