2012年9月24日月曜日

AKB48白熱論争

AKB48白熱論争
小林よしのり
中森明夫
宇野常寛
濱野智史著
幻冬舎新書

単に可愛いから好き♥なのではなく、応援したくなるアイドル。このシステムを作り上げた秋元康氏が一番すごい。



小林よしのり・・・1953年生まれ。漫画家。
中森明夫・・・1960年生まれ。ライター。
宇野常寛・・・1978年生まれ。文化評論家。
濱野智史・・・1980年生まれ。社会学者・批評家。
以上4人の「大の大人」がAKBに「マジ」で「ガチ」ではまり、今年の総選挙と「さしこHKT島流し問題」について熱く語りあった対談集。

いやぁ、熱い。
これだけの論客たちが、社会・マルクス・カント・世界平和などを引き合いに出しながら熱く語り合うテーマが「女の子集団」なのだからすごい。

彼らが「公開処刑」と呼ぶ総選挙は、単に「推しメン」に投票するのではないらしい。
○○は選抜入りするだろうから、頑張っているけどなかなか報われない××に入れよう・・・
など、同情や作戦で投票するのだという。

また、「AKBを離れたら独り立ちするのは難しい」などと冷静に分析もしている。

そして、AKBは既存のアイドルとは次元が違い、Jリーグ・プロ野球と並ぶ娯楽に匹敵するのだという。
言い得て妙だな、さすがだなと思う。

一方で
「CDを買うのはお布施だと思えばいい。」
「『Beginner』を聞いたときは、感動で震えた。」
「みおりんは妖精なんだよ。」
あれだけ冷静に分析しつつも、推しメンについては熱くなってしまう姿が笑ってしまう。


この本を読んで、私なりに「人はなぜAKBを推すのか」を考えてみた。

・テレビや雑誌などのマスメディア情報だけでは本当のAKBを理解できない。
・これだけ売れていても彼女たちは基本的に、「体験型アイドル」「ファン参加型アイドル」である。
舞台と観客との距離が異常に近い劇場に足を運びその場の空気を体験したり、握手会で実際に目を合わせ触れ合うなど直に接触して初めて彼女たちの面白さが味わえる。
・昔のアイドルと違い、ブログ始め様々な媒体によって丸裸にされ、等身大の女の子の姿を見る。(とファンは信じている)、
・懸命に踊る姿、選挙やじゃんけん大会で競い合う姿を見て、好きという感情だけでなく「応援」したくなる、支えてあげたくなる。
・自分で育てているという思いを持てる。

でも、結局は「男はかわいいお姉ちゃんが好き」で、「秋元康は類まれなる才能で巨大集金システムを作り上げたんだ、すごいなぁ」と思うのだが。

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