2012年5月3日木曜日

弱った体がよみがえる 人体力学

弱った体がよみがえる 人体力学
井本邦昭著
高橋書店

耳慣れない言葉「人体力学」。著者が提唱する自力で不調を治す方法が載っている一冊。



著者は、1944年生まれの医学博士で、整体指導者だった父から手ほどきを受け、その後ヨーロッパで鍼灸の指導をしながら、西洋医学を学ぶ。その後井本整体を設立した。

病気や不調は患部にだけ原因があるわけではない。
例えば肩が凝ったからマッサージをしてその場では一時的に楽になってもまたすぐぶり返してしまう。
それは、真の原因が肩以外にあるからである。
また、年齢を重ねた方は、猫背になり膝が曲がる姿勢になってしまう。
その姿勢が原因で他の不調を引き起こすという悪循環になる。

体は一つの部位が様々な部位と連動している。
その仕組みを理解し、病気や不調がどのようにして起こるかを知るのがこの「人体力学」である。
病気や不調が体のどこに端を発しているのか読み解き、錆びついた箇所にピンポイントで刺激を与えて本来の働きを取り戻して、根本原因を取り除く。

具体的方法として、普段は動かせない体の奥にある錆びつきを刺激する「10秒刺激」を紹介している。
刺激は単に回数をこなせばいいのもではなく、正しくできさえすれば1回でも驚きの効果がえられるという。

私はもともと体育会系で、現在もダンスを始め運動は続けている。
ただ、パソコンに向かい、本を読むという時間が長いため、肩こり・首こりに悩まされている。
マッサージにも通っているが、根本治療ではないことに気付いていた。
自己流でストレッチをしても、なかなか良くならない。
根本的に治すには、パソコンや読書をやめるしかないかもしれないが、それはできない。
でも、少しでもよくなるようにとこの本を読んでみた。

写真や図が豊富で解説が丁寧なので大変わかりやすい。
そして、首・背中・足の裏の3つの骨のアーチが重要という点には激しく同意する。
また、肋骨はなかなか意識してこなかったので、これを機会に意識的に肋間を広げてみようと思った。

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