宮部みゆき著
光文社文庫
小学校時代仲良かった5人のうち、4人で久しぶりに出会う「雪娘」
商店街の寂れた玩具屋に、変なうわさがたつ「オモチャ」
ウサギの着ぐるみを着たら、周りの人が違って見えた表題作の「チヨ子」
中学生の麻子が汚名を着せられた被害者の名誉を挽回しようとする「いしまくら」
調査事務所を構えるわたしのところに少年犯罪を犯した息子の父親が依頼しにくる「聖痕」
以上の短編、中編が収められて476円+税の文庫本。
いい人たちが出てきて、温かく、ホッとする話かと思うと、そうはいかない。
優しいような表現で書かれていても、うすら寒かったり、ぞっとさせられたり。
宮部作品が凝縮されたような短編集。
読みやすく、漢字が読めれば、子供にもよめるかな?と思ったが、
ちょっと「自転車でラブホテル」「親の性的虐待」などが含まれるから、
お子様向けってわけでもない。
「聖痕」は、中編でまとめてしまうのはもったいない作品と思った。
もう少し、引っ張ってもらった方がわかりやすいのではないかな?
内緒の話
いい人ばかり出てくるのが気になる。特に、子供。
こんなかわいい、聞きわけのいい子ばかりじゃない。
かわいこぶってる感じがする。
もっと、人間の汚さ、いじわるさを出したらいいのに。
あと、短編はやっぱり、終わり方が中途半端になってしまって、余韻を残す感じになるのが好きになれない。
いいと思う作品もたくさんあるから、読むのはやめられないけど。
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