2013年3月29日金曜日

植物図鑑

植物図鑑
有川浩著
幻冬舎

ほ、欲しい…この男が欲しい!



あちこちで見かけ気になっていた。
自分が読んだらどう感じるのかと思い手にとった。

あらすじは、
一人暮らしのOLが、自宅マンション前に行き倒れになっていた男を拾い、一緒に暮らすことになった。
その男・イツキ は植物に詳しく近所に生えている植物で絶品の料理を作ってくれる。
おまけに家事は完璧で節約家でイケメンで(たぶん)・・・
という内容だ。

行き倒れになっていた見ず知らずの男をいきなり家に連れ込む一人暮らしの若い女がいるかっ!
困っているからといって知らない女に「拾ってください」っていう男がいるかっ!
都合よく、野草を使った料理が得意で優しくて家事全般をしてくれる奴なんているかっ!

・・・というありえない設定だとわかっていながらも、すぐに夢中になってしまった。
そうは言っても別に恋愛目線で見ていたわけではない。
こんな男がうちに来てくれたら、楽できるし食費も節約できて健康料理が並び、痩せられるかもと考えていたのだ。

【だって奥様、月々4万円で2人分の食費とお小遣いを賄い、しかも家事を完璧にしてくれるんですのよ。しかも躾がよくて噛まないよい子なんですから拾いたくなるじゃありませんか!
もし通販で売っていたら買いたくなりませんか?】

などと少し斜に構えて読んでいたのにも関わらず、不覚にも中盤くらいから一気にハマってしまった。
乙女心を打ち抜かれてしまったのだ。

女の喜ぶツボをよく知っている男、身の回りのお世話をしてくれる男、そんな人いないのだと分かっていても夢中になってしまった。
草食系は好みではない、男は肉食系の方が断然いいっ!と思っている私だが、この イツキ は草食系のようでもあるがときには大きな決断をする。
なんて理想的なのだろうか。
作者が女性だから、願望を描いいたのだろうか。
たまにはこんな少女漫画の王道のような物語もいいな♪と思わせてくれた一冊だった。

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