東野圭吾著
文春文庫
二人暮らしの兄が、強盗殺人を犯し、服役する。
弟・直貴のもとに、兄から月に一回手紙が届く・・・。
懸命に生きていく直貴だが、進学・恋愛・就職と事あるごとに「強盗殺人犯の弟」というレッテルが邪魔をする。
直貴を支える白石由実子が献身的。
重いテーマです。
誰でも差別はいけない・みな平等ですと小学校の道徳の時間に繰り返し習ったはず。
差別が歴然とあるからこそ、何度も教え込まれたのだと思う。
でも、はたして、自分の恋人のお兄さんが服役していたら、娘の結婚相手のお兄さんが服役していたら、息子のお嫁さんのお兄さんが服役していたら、どうするだろうか?
自分が好きになってしまったら、愛は盲目でそんなの関係ないと結婚したかもしれない。
だけど、子供の結婚相手の身内が強盗殺人を犯していたら、きっと結婚に反対すると思う。
後ろめたい感じを持ちながら許さないと思う。
理由はこじつけて色々言うかもしれないけど、反対する。
この本は、加害者家族の立場からだが、被害者の立場から見たら、犯人のことは一生許せないと思う。
その家族は関係ないかもしれないが、一緒くたに憎むと思う。
加害者家族も一緒に罪を償わなければ。
でも、本人は悪いことしてないのに一生償い続けるの?
結論は出ない、考えさせられる本でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿
閲覧ありがとうございます。コメントしてくださったらうれしいです。